ベトナムでチップは必要?相場やマナーを解説|ホテル・マッサージ・レストランでのチップ事情

ダナン生活情報

外国に出かける際、日本人として気になるポイントの一つが、「チップ」ですよね。

日本では、現金を他人に手渡す習慣がないため、いくら感謝の気持ちを感じていても、チップを手渡すことはなかなか抵抗があるものです。

しかし、国によってはチップを店員側から請求されたり、チップを渡さないと不当な扱いを受けることもあります。

外国に行く際には、その国のチップ制度について知っておくようにしましょう。

今回は、ベトナムに渡航を考えている方に向けて、ベトナムでのチップ制度について説明します。

ベトナムでチップが必要になる場面

私はハノイに約3年居住していますが、店員からチップを個別で請求された経験は今のところありません。

私の経験上、今までチップを支払ったのは、事前説明があった上でのマッサージ・スパの場面のみです。

アメリカやカナダなどの諸外国では、ホテルやレストラン、タクシーなど、あらゆる場面でチップを渡す習慣がありますが、ベトナムにはそのような文化はありません。

そのため、基本的にチップを支払う義務はないと考えて問題ないでしょう。
しかし、ベトナムでは感謝の気持ちを表すためにチップを支払うというケースは存在します。

どんな場面でチップを手渡すことがあるのか、場面ごとに説明していきます。

ベトナムで場面ごとのチップの対応方法

ホテル

まず最初にホテルでの場面です。

欧米諸国では、ベッドメイキングをしてもらったら枕元にチップを置いたり、ポーターに荷物を運んでもらったときにチップを手渡したりするのがマナーです。

ベトナムではどうかというと、チェックインした際に、荷物を運んで部屋を案内してくれたスタッフには、感謝の気持ちとして少しチップを渡すとスマートです。

金額は20kVND〜30kVND(約110円〜170円)くらいが適正でしょう。

ベッドメイキングやハウスキーピングの掃除の際に都度チップを手渡す必要はありません。

おすすめのお店を教えてもらったり、特別な対応を親切にしてくれた際などには、お礼として少しのチップを手渡しても良いでしょう。

スパ・マッサージ店

ベトナムのスパ・マッサージでは、多くの場合、チップの支払いが必要です。

ホテル内の施設では、サービス料として含まれているので、別途チップを渡す必要はありません。

また、お会計の時にチップはいくらにするか?というのを聞かれることが多いように感じます。
このパターンの場合、日本人としてはとても支払いやすいため、金額を伝えて支払うことができます。

それ以外の場合は金額を悩むと思いますが、相場としては50kVND〜100kVND(約280円 〜580円)くらいを最後に手渡すのが良いでしょう。

マッサージ関連サービスのスタッフの給料は歩合が多くを占める場合がほとんどなので、チップは渡してあげるのがマナーです。

日系のスパ・マッサージなどは「チップは料金に含まれています」や「チップを店員に支払わないでください」と明記されている場合もあります。
この場合はチップを支払わずに請求された金額だけを支払えば問題ありません。

ゴルフ場

ベトナムにはたくさんのゴルフ場があり、休日には趣味に楽しむ日本人が多くいます。

ベトナムでは通常1人のプレーヤーに1人のキャディが付きますが、最後にチップを手渡すのが一般的です。

相場は300kVND〜500kVND(約1700円〜2900円)くらいとなっています。

1人ずつにキャディが付くことは、非常に手厚い対応でもありますので、忘れずにチップを渡すようにしましょう。

レストラン

ベトナムのレストランでは基本的にはチップは不要です。

お店によっては、サービス料がチャージされていることもあります。

稀にあるのが欧米系のお店で、チップボックスがレジの横に置かれていることです。
この場合、チップを渡しても良いと思うほどのサービスを受けた場合には、チップを箱に入れてあげると喜ばれるでしょう。

パーティや会食などの場面で、専属でテーブルの配膳などを担当してくれた場合には50kVND〜100kVND(約280円〜580円)くらいのチップを渡しても良いでしょう。

基本的にはチップ不要なので、安心して日本のレストランと同じように会計を済ませてください。

タクシー

ベトナムのタクシーでは、チップは基本的に不要です。

よほど、良いサービスや丁寧なサービスをしてもらった時には渡しても良いでしょう。

お釣りが1000VND〜9000VNDくらいの時は、ドライバーが探すのを面倒くさがる時がありますので、私はその際にはお釣り不要だと言って降りることが多いです。

1日チャーターなどで長時間同じドライバーにお世話になった際には、100kVND(約580円)程度のチップを渡してあげても良いかと思います。

ベトナムのタクシーでは、ぼったくりの被害も頻発しているので、乗る前には必ず両者で金額の確認をするようにしましょう。
また、Grabなどの配車アプリを使用すると、料金が明確でチップの支払いもクレジット払いができるのでおすすめです。

テトのお年玉文化

ベトナムでは、基本的には欧米諸国のようなチップ文化が存在しませんが、多くの人にお金を配る、いわゆるお年玉を用意しないといけないイベントがあります。

そのイベントは「テト」というベトナムのお正月です。

このテトはベトナムのイベントの中でも最大!
中国の旧正月にあたるもので、1月末〜2月頭にやってきます。

この季節になると、街は華やかに、お祝いムードたっぷりの雰囲気が漂います。
ベトナムのお店や会社は1週間以上お休みになることが多いです。

テトのお年玉

お年玉というと、大人から子供に与えるものというイメージがありますが、テトのお年玉は違います。

会社や上司からも用意されていることもある、大人もいただけるお年玉なのです。

また、お年玉をあげる対象が広く、親戚の子供たちだけではなく、近所の子供達やドライバー、いつもお世話になっている人など、多くの人に配る風習があります。

テトのお年玉は、あげる側も受け取る側にも幸運をもたらすと言われており、とても縁起の良いものなのです。

ベトナムに住んでいる期間は、ぜひこの風習を取り入れて、お正月を楽しんでみましょう。

テトの封筒

テトのお年玉は縁起の良い封筒に入れて手渡します。
封筒は写真のように、赤い色が縁起が良く、よく使用されています。

封筒には「お正月おめでとう」のいう意味のベトナム語が書かれていたり、その年の干支が描かれていて、とても華やかです。

この封筒は5~8枚程度入って、5000ドン程度と非常に安いので、たくさん買っても負担になりません。
日本のポチ袋がある場合にはそれを使うと、珍しいのできっと喜ばれるでしょう。

これを梅などの木に吊るすのがお正月飾りの定番で、この時期になると街中でよく見かけるようになります。

テトのお年玉の金額

実際にテトの季節になり、お年玉を渡すことになった時、非常に悩むのがその金額です。

ベトナムの紙幣では5万ドン札と20万ドン札が赤い色が入っており、縁起が良いとされています。
そのため、これらのどちらかをお年玉の中身として渡すのが良いそうです。

とてもお世話になっている人には50万ドン札など、色関係なく渡してもきっと喜ばれます。

また、日本でもお年玉は新札で用意することが通常ですが、ベトナムでも新札は縁起が良いと言われています。
しかし、ベトナムでテトの季節に新札を用意するのは非常に難しいため、最近では新札にこだわらずにお年玉を手渡す方がほとんどのようです。

まとめ

今回はベトナムのチップ文化について説明しました。

海外に行く際に気になるチップ文化ですが、ベトナムは日本と同じ感覚かなという部分が多いので、そんなに気負わずにいて問題ありません。

チップが必要な場面ではしっかり明記されていたりすることがほとんどです。

上記で説明したようなホテルやマッサージ、ゴルフなどの場面では相手もチップをもらえると思っていることが多いので、しっかり支払うようにしましょう。

また、テトのお年玉文化についても併せて説明しましたが、日本人がベトナムに住むと、お年玉を配る場面が少なからず発生します。

ホテルやレジデンスのスタッフ、ドライバー、部下、掃除のスタッフ、知り合いの子供などに、専用の封筒に入れて手渡してみましょう。
喜んで受け取ってくれますので、渡す方も嬉しくなりますよ。

たくさんの人に配る予定がある方は、テトの季節の前になると、小さい金額のお金は使わずにキープしておくことがポイントです。

今回の情報が、ベトナムに住む方、これから渡航される方にとって、有益な情報になっていましたら嬉しく思います。

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