駐在妻と聞くと、どんなイメージを持ちますか?
「気楽で優雅に過ごしていそう」
「海外で不便な中大変そう」
一般的にはこのようなイメージを持つ方が多いと思います。
一昔前の駐在妻は、高待遇な暮らしができる、悠々自適に暮らせるというイメージもあり、女性が憧れる立場でもありました。
しかし、今ではそんな状況も大きく変化しています。
待遇面では全盛期に比較すると落ち着き、駐在妻の中には、自身のキャリアをストップして帯同してきた方も多くいたり、海外生活の中で何かを得て帰りたいと考える女性が増加しています。
そんな悩める女性に向けて、ベトナムで駐在妻4年目の私が、実生活で感じたことも踏まえて海外生活を充実させるための方法を解説します。
駐在妻は暇なの?
日本では、フルタイムで働く妻も増えていることから、それと比較すると駐在妻は暇そうに感じる方も多くいると思います。
結論からお答えすると、「暇かどうかは本人次第」というところが実際の駐在妻の実情かなと思います。
日本でフルタイムで仕事をしている方に比べると、確かに原則仕事を持たない駐在妻には自由時間が有り余っています。
しかし、海外で日本のように便利に過ごせる国はそう多くはありません。
ほとんどの国が、日本に比べて不便なことが多いのです。
子供たちの学校手続きや行事、日用品の買い物などを外国人として海外で行うことは、日本で行うよりも時間や手間がかかってしまうことが多いでしょう。
暮らしを整える、日々の暮らしを行うというだけで、日本の通常よりは忙しく感じてしまいます。
それでも、慣れてくると、多くの自由時間が生まれてくることも事実です。
この自由時間をどのように利用するのかで暇と感じるかどうかが変わってくるものだと思います。
駐在妻でいる時くらい、のんびりしたいという方は、予定ややることを詰め込まずに過ごされていますし、習い事や勉強に大忙しという方もいらっしゃるのが私の周りの実情です。
駐在妻のリアルな1日
よりイメージがつきやすいよう、ベトナム・ハノイで駐在妻として過ごす私の1日をご紹介します。
6:30 | 起床 |
7:30 | 子供たちのスクール送迎 |
8:30~9:00 | 洗濯・掃除・家事 |
9:30~12:00 | 習いごと |
12:00~14:00 | お友達とランチ |
14:00~15:30 | 買い物・夕飯の支度 |
16:00 | 子供たち帰宅 |
17:00~17:30 | 洗濯・子供たちはお風呂 |
18:00 | 夕飯 |
20:30 | 子供たち寝かしつけ |
21:30~22:30 | 残った家事・自由時間 |
23:00 | 就寝 |
この1日は、習い事のある日の例です。
私は、日本でフルタイムで仕事をしていましたので、駐在妻の間には趣味や好きなことを広げていきたいと思い、サークル活動や趣味に取り組む時間も大切にしています。
どこにも出かけない日には、オンライン講座や英語の学習をしたりして、日本に帰ったときになるべく自分の役に立つようなスキルを身につけたいと考えています。
しかし、何にもせずにゴロゴロとしている日もありますので、自分で好きなスケジュールを組んで行動できるのは、駐在妻になって本当に嬉しいことだなと感じています。
私の周りの駐在妻さんも、スキルを持っていたり、能力の高い方が多いので、日々刺激をもらっています。
そういう意味では、日本で仕事をしていた時よりも人間関係の幅が広くなったことをメリットに感じています。
海外生活を充実させる5つの方法
このページを見てくださっている方は、きっと「駐在妻の間に何かしたい!」と意欲的に考えられている方が多いと思います。
そんな方々に向けて、海外生活を充実させるための方法を5つ、ご紹介したいと思います。
習い事をする
せっかくのゆとりある時間を習い事に費やしてみるのはとてもおすすめです。
習い事をすると、
・スキルが身に付く
・友人ができる
・情報交換ができる
というメリットがあります。
駐在妻に人気の習い事は
・英会話
・語学スクール
・音楽系(合唱・楽器演奏など)
・スポーツ系(テニス・バドミントンなど)
・料理系
・アート、ハンドクラフト系
が中心かと思います。
ご自身の興味のあること、駐在生活で身につけたいことを習い事として習慣化すると、生活にメリハリも出て、日々のやる気にもつながるでしょう。
キャリアにつながる勉強をする
駐在妻である数年を有効活用し、キャリアアップのための勉強をする・資格を取るというような方も多くいます。
自分自身のために使える時間が多いので、これを機にキャリアアップのチャンスを掴もうと考えるのは、とても素敵なことです。
例えば私の周りでは、保育士資格や簿記試験、その他の民間資格などにチャレンジしている駐在妻たちがいます。
テキストなどを日本から持ち込む方法がスタンダードではありますが、今ではオンラインで受けられる授業もたくさんあります。
駐在妻という限りある時間を将来のために活用することは非常に有効だと私は思います。
外国人の友人を作る
外国人の友人を作るというのは、日本にいるとなかなかできない貴重な経験になります。
現地語や英語のスキルアップになるだけではなく、外国の文化に触れることができます。
このような経験はプライスレスで、駐在生活後の暮らしにも必ずなんらかの影響を与えてくれると思います。
しかし、外国人の友人を作ることは簡単なことではありません。
英語や現地語が流暢に話せる場合には、簡単にできるでしょう。
そうではない場合には、少なからず工夫が必要です。
私自身、英語は中学高校レベルですが、外国人の友人を数名ハノイで作ることができました。
その時に心掛けたことを踏まえて、ポイントをお伝えします。
外国人の友人を作るためにすべきこと
・英語を少しでもいいから学ぶ
・日本に興味のある外国人を探す
・言語不要なスポーツなどの国際交流をする
・子供がインター校なら、親子交流を心がける
このような方法をとると、英語や現地語が流暢でなくても外国人の友人を作ることが可能だと思います。
国際コミュニティというのは、各都市にある婦人会のようなものです。
ハノイにはHIWC(Hanoi International Women’s Club)というコミュニティが存在し、他の国でも似たような団体はあるはずです。
SNSなどを活用して、そのような団体を探し、勇気を持って加入してみましょう。
このようなコミュニティに属している人たちは、少なからず「外国人と仲良くしたい」「外国の文化を知りたい」と考えていますので、言葉が通じなくてもお互いに理解しようとする傾向にあります。
そのため、言語に不安があっても友人を作りやすいでしょう。
また、日本に興味のある外国人を見つけることができたら、日本語でのコミュニケーションも交えつつ、さらにスムーズにコミュニケーションが取れるでしょう。
スポーツなど、言語が不要なサークルなどで、外国人の友人を見つけるのもおすすめです。
言語で上手くやり取りができなくても、楽しむことができます。
また、子供をインター校に入れている場合は、ぜひ他の国の親子と交流するように心掛けましょう。
子供たちが自然と仲良くなることで、親同士も交流を深めていくことができます。
趣味の幅を広げる その国でしかできないことをする
趣味の幅を広げるというのも、駐在妻である時間でできることの一つです。
スクールに通うという方法もお伝えしましたが、そのようにしなくとも、ハンドメイドやイラスト、ゴルフ、ヨガなど、一人で幅を広げることができる趣味もたくさんあります。
そこに、駐在している国でしかできないことを盛り込むことで、さらに楽しくなるかもしれません。
例えば、その国にしかないような素材でハンドメイド作品を作ってみたり、その国の特徴的な風景をイラストにしてみたり、その国独自のスポーツや文化に触れてみるのもいい経験になります。
子供たちと過ごす時間を楽しむ
日本でフルタイムなどで仕事をしてきた妻たちにとっては特に、駐在妻としての時間は子供たちと過ごす時間が格段に増えるチャンスでもあります。
毎日子供たちといるとなかなかそんな気持ちにもなれないのですが、実際に小さい子供たちの数年を専業主婦として見守ることができるのは、現代ではなかなか貴重な時間ですよね。
この期間を大切にし、子供たちとたくさん話し、遊ぶということも、将来振り返ってみるときっとかけがえのない時間になるはずです。
異国の地で慣れない子育ては大変ではありますが、ポジティブに思考を変化させて、「今しかない時間」として大切に過ごしてみるのもおすすめです。
近い年齢の子供を持つ母親たちと出かけたり、交流する時間も駐在期間中はより密になることが多いでしょう。
このような交流は母親にとって、こどもたちにとっても良い経験となるはずです。
まとめ
今回は駐在妻として、海外生活を楽しむための方法をご紹介しました。
なにもせずにのんびり暮らすというのももちろん素敵な過ごし方ですし、限られた期間で色々チャレンジしてみたいという方には、今回ご紹介したような楽しみ方がおすすめです。
駐在妻は、それぞれ全く違う地域からやってきて、育ってきた環境も異なる人が多くいます。
そんな方々との交流は、きっと刺激になることでしょう。
推奨はできませんが、現地企業でアルバイトとして働き、跡が付かない現金手渡しで給与を受け取っている人も中にはいるようです。
駐在妻として最も大切なことは、何事も今しかないチャンス、今だからできること、とポジティブに捉えることだと私は思います。
自分自身が楽しめる方法があれば、海外での辛い、しんどい経験も乗り越えていけるはず。
皆さんの駐在妻生活が豊かで楽しい経験となりますよう、応援しています。