日本の方は旅行をイメージする際に、リラックスできる温泉を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか？

ここベトナムにも、実は温泉が湧き出る鉱泉がいくつも存在し、近年では商業化されている温泉施設などが増えてきています。

今回は、お風呂付きのベトナム在住者である筆者が、お風呂に浸かる文化のないベトナムで、日本人でも楽しめる温泉地域や施設について簡単に紹介していきたいと思います。

1. ベトナムの温泉はどんな感じ？

ベトナムにも温泉が湧き出る高温の鉱泉地帯がいくつか存在します。戦争がなされていた時代から、その鉱泉を使って作られていた簡易的な「温泉」は、兵士や庶民の傷を癒していたと言われています。

基本的に気温の暑い国なので、温かいお湯につかる文化は無かったベトナム。

しかし近年はインターネット等で海外の動向を知れる時代となり、日本の温泉が健康にも良いという認識が広まったことにより、若者たちの間でも温泉文化に強い興味を抱かれるようになりました。

そのため、ベトナムでいう温泉施設のイメージは大きく分けて2種類。男女別で入る日本式温浴施設か、ベトナムの気候や文化に合ったプールや泥風呂などのアクティビティを組み込んだベトナム式温浴施設かに別れてきます。ベトナム式は主に水着着用が必須で、家族やカップルでも一緒に楽しむことができる施設になります。

2. ベトナム北部のおすすめ温泉スポット

2.1. 陽光温泉 -YOKO ONSEN-

引用：公式Facebook

陽光温泉は、ハノイから車で行ける日本式温浴施設です。日帰りの場合、大浴場では水着を着用して入浴するスタイルです。宿泊の場合、全室露天風呂付きの和室が用意されおりラグジュアリーな滞在ができるのが魅力。クアンハン温泉鉱泉から水源を得ており、たっぷりのミネラルが含まれており、温泉の質は日本人からも評判が良いです。ハロン湾へ観光へ行くついでに宿泊して帰るベトナム人や外国人が多い様です。

2.2. Neo Garden Onsen & Spa

引用：公式Facebook

Neo Garden Onsenは、温泉と近郊の観光を一度に楽しめる日本式温浴施設。木で作られたお風呂や、樽風呂などから日本庭園を眺めながらリラックスができ、岩盤浴やサウナも楽しむことができます。水源がとても綺麗なケロ原生林保護区、ベトナム最古寺院の一つであるポーダパゴダ、大小の島々が数多く浮かぶ湖ホークオンタンなど、様々な観光地へのアクセスが良いのでプチ旅行にもオススメです。

2.3. エコパーク -Mori Onsen and Spa-

引用：公式Facebook

ハノイ市内に住んでいる方であればご存知の住宅エリア「エコパーク」。その敷地内に遂に温泉が引かれ、自然と都会の融合といったなんとも異空間な温浴施設が作られました。大手日系企業が参画し、日本の厳しい温泉基準に準拠した運営がなされているので安心して入浴が可能。基本的に水着を着用して入るスタイルです。

2.4. Serena Resort Kim Bôi -キムボイ温泉-

引用：公式HP

ホアビン省に位置し、682㎢の広大な鉱泉の温泉地にあるリゾート施設です。キムボイ温泉の水は、飲用や入浴に適した綺麗な水であることが科学的検査で証明されており、外国の有名ミネラルウォーターと同じミネラル含有量だとも言われているほど。その温度は34〜36 ℃程度で比較的ぬるめなのでゆっくりと温泉を楽しむことができます。

2.5. ゲンガ温泉 -Kenh Ga Hot Springs-

ニンビン省に位置するゲンガ温泉は、ニンビンの有名な棚田風景とともに楽しめる有数の観光地です。温度が53℃ほど。ベトナムの科学者によるとゲンガ温泉の水質はドイツやロシアの療養地の水質に似ていることが確認されている様です。温泉の温度が熱いため、現在は泳いだり温泉に浸かったりできるようにいくつか水と合わせて入れる温浴施設建設がされています。

3. ベトナム中部のおすすめ温泉スポット

3.1. Le Champ Tu Le Resort Hot Spring & Spa

引用：ベトスカウト編集部撮影

イェンバイ地区にあるトゥーレ渓谷付近に位置するリゾート施設。ムーカンチャイなどの有数な観光地がアクセスしやすいことが特徴で、自然に囲まれた静かな温泉リゾートとなります。この地域は山岳地帯独特の特産物が多く、一風変わった郷土料理を楽しめるのも魅力の一つです。

3.2. ヌイタントゥアイ温泉 -Nui Than Tai Hot Springs-

引用：公式HP

日帰り、宿泊OKのベトナム式&日本式の温浴施設です。ここでは泥湯、緑茶温泉、温泉カフェなど、さまざまな入浴サービスが存在します。中でも温泉タワーと呼ばれる建物の１階にある日本式温泉は良質なミネラルバスとなっており、男女別で入ることができ、施設の庭園風景を眺めながらリラックスできオススメです。

4. ベトナム南部のおすすめ温泉スポット

4.1. Minera Hot Springs Binh Chau　-ビンチャウ温泉-

引用：公式HP

南部のブンタウ省に位置し、ホーチミンからアクセスが簡単な日帰り温泉。南部唯一の天然ミネラル温泉源から作られている温泉施設です。泥風呂なども楽しめるだけでなく、15分ほどの場所に海も見え、両方の魅力を堪能したい人にオススメです。

4.2. I-Resort Nha Trang -ニャチャンの泥温泉-

引用：公式Facebook

ニャチャン近郊にあるリゾート地の温泉施設です。ニャチャンの土はとてもミネラルが豊富で、血行促進やお肌の保湿効果が期待されており、泥風呂がとても人気です。中でもI-Resortは衛生概念もしっかり管理されており、日本人からも人気の温浴施設。必ず１回毎に泥風呂を綺麗に入れ替えて案内してくれます。

5. 温泉旅行を楽しむためのポイント

5.1. 旅行のベストシーズン

ベトナムの温泉を訪れる際の最適な季節

ベトナムでは、エリアによって四季がある場所があります。

特に北部は日本と同じく12月〜2月ほどまでが冬季となるため肌寒い気温が続くことが特徴で、そんな時期は特に温泉地への旅行がオススメです。

また、中部や南部は一年中を通して温暖な気候ですが、雨季と乾季が存在します。雨季は特に気温が暑く、スコールのような大雨が降りやすいので観光するには少し大変。乾季を目掛けて旅行をすると比較的に楽しむことができるかもしれません。

5.2. ベトナムの温泉でリラックスするための心得

ベトナムの温泉文化は日本と少し異なります。

裸を他人に見せる文化がないベトナムの人向けに、水着着用の温浴施設がとても多いので、日本人がベトナムの温泉地を訪問する際はどちらのタイプか良く確認すると安心です。

また、日本のように黙浴の概念はなく、友達や家族と楽しく会話をしながら温泉に入るのがベトナム流。少し賑やかであることは覚悟の上、温泉に入ってくださいね。

6.  まとめ

ベトナムでの温泉旅行は、日本と少し異なった南国の自然を味わうことができるスポットがたくさんあります。

温泉文化を代表する日本に影響された施設も多く存在しますので、ベトナム式か日本式かを見極めた上で旅行をされるとより一層楽しむことができるかもしれません。

自分に合った温泉地を選んで、ベトナム滞在中の特別な体験を楽しんでください。

＜参考文献＞
https://www.vietnamtourism.org.vn/guide/travel-with-us/the-most-famous-hot-springs-in-vietnam-travel.html