ベトナム生活の良いところは?住んで分かる日本との違い13個

ベトナム現地生活情報

続く円安。日本経済の停滞感や閉塞感なども感じ、海外転職や海外でのキャリア形成を考える人が増えています。

なかでもベトナムは、日本からの距離も近く、近年の経済成長、文化的な豊かさもあり、働く場所の有力候補として注目されています。

この記事では、実際にベトナムで現地採用スタッフとして働いた私筆者(現在もベトナム在住)目線で、ベトナムで働くことの魅力やメリットを13個挙げさせて頂きます。

日本や他国との比較もしながら解説しているので、ベトナムで働くことを検討される方の参考となれば嬉しいです。


 

現地採用で働いた筆者が考えるベトナム転職の魅力・メリット13個

1. 花粉症に悩むことが少ない



ベトナムには日本で最も花粉症の原因と言われるスギやヒノキの樹木が殆どありません。そのため、日本で花粉症に悩んでいた人でも、ベトナムで生活すると快適になったという声はよく聞きます。実際に、日本ではアレルギー持ちの筆者もベトナムに来て花粉症には悩まなくなりました

とはいえ、ベトナムには別の樹木や草花が植えられているため個人差はあるでしょう。また、12月~2月など冬場の北部では花粉とは別に大気汚染が深刻になる時期もありますので、マスクで対策すると良いでしょう。

2.地震が殆どない

ベトナムでは地震が殆どありません。アジアの中でも日本、インドネシア、フィリピンなどは地震大国ですが、ベトナムに住んでいて、地震を感じることは(筆者は)全くありません。

ベトナムでは家のベランダの手すりに観葉植物を並べる家も多く、地震を想定して生活している人がいないといっていいでしょう。

最近の大きな地震を調べたところ、60年以上も前の1958年にベトナム北部でマグニチュード5.3が起きた程度でした。

日本に住んでいて「地震が怖い」と感じる方にとっては、ベトナムに住む魅力の1つといえます。

3. 経済的なメリット: 貯蓄しやすく、高い金利も魅力的

ベトナム転職で極端に収入を下げない限りは、日本と比較して生活費が安いベトナムでは、貯蓄しやすいでしょう。

食費、住居費、交通費などが日本よりも安いうえ、主要都市ホーチミン、ハノイでは、競争力のある給与を提供する企業が多く、経済的に安定した生活を実現しやすい環境が整っています。

貯金ができ、そのお金を定期預金に預ければ高い金利がつきます。12ヶ月満期で5~7%程と高い金利ですので、長くベトナムに住む方には資産形成しやすいのは魅力的でしょう。

また、現地の銀行口座をベトナムドン(VND)と米ドル(USD)両方を開くことで、給与の受け取りをUSDドルに対応してくれる日系企業も増えてきています。都度お金が必要な時にUSD口座からVND口座に自身の口座間で送金して使うこともできます。

 

4. キャリア開発: 多様な文化、グローバルな環境に身をおける



ベトナムは多国籍企業が多く進出しており、グローバルな環境下で職業経験を積むことができます。

日本とは異なる文化や価値観に触れる機会を豊富に提供します。 ベトナム独自の伝統文化や歴史を学ぶことはもちろん、多国籍なコミュニティとの交流を通じて、世界各国の文化を体験することができます。

個人の視野を広げ、異文化理解も深まり、良い刺激となるでしょう。

5. 昇進・昇給しやすい

ベトナムはASEAN諸国のなかで唯一、2020年のコロナ禍でもGDPがプラス成長した国。ベトナムの力強い経済成長は、多様な業界でキャリアアップのチャンスを生み出しています。

企業の成長の伴い社員が増え、中核人材が不足しているのも事実。日本や他の先進国と比べ、ポストが空き、昇進しやすいでしょう。

ベトナム現地の日系企業で働く日本人は希少な人材。現地採用で入社した日本人スタッフが、入社後に活躍を評価され、本社採用に切り替えられたり、現地責任者として活躍しているケースも多くみられます。

また、一部の企業によっては、ベトナム社員の昇給(日系企業の平均:5〜7%程度)に合わせて、現地採用で働く日本人にも一律昇給させている会社もあります。会社の業績次第ではありますが、日本で働くよりベースアップは期待できます。

大企業などでは上のポストもやや詰まりつつあると言われていますが、2050年までは人口も増加傾向と言われており、経済は上向きです。 今後も新興スタートアップ企業も多く生まれ、企業の成長拡大に合わせて昇進・昇給しやすい環境は続くでしょう。

6. 生活環境: 都市部と地方のバランス

写真はハノイ近郊のエコパーク(筆者撮影)

ホーチミンやハノイは人口800万人を超える大都市ですが、車で1時間ほど郊外に出るとのんびりとした地方が広がっています。

都市部ではモダンな生活を満喫できる一方、地方では自然豊かな環境と伝統的なライフスタイルを体験することができます。

美味しい空気、美しいビーチや山々へのアクセスも良く、週末のリフレッシュにも最適です。

地方都市ダナンや観光地のニャチャン、フエ、ダラットなど国内フライトや宿泊費も安く(5つ星ホテルでも1万円以下で泊まれたりする)、気軽に贅沢な旅行ができるのも魅力といえるでしょう。

7. ワークライフバランス: 残業の文化が根付いていない

ベトナムでは「家族>仕事」の価値観が一般的で、残業する文化が根付いていません。 企業からの依頼で残業する場合は、割り増しの残業代がもらえますが、一部の日銭を稼ぐことが大切な地方のワーカーを除き”残業で稼ぐという感覚はありません。

年間休日や祝日は日本のほうが多いですが、ベトナムでは長時間労働時間が殆どなく、プライベートの時間を大切にする文化が根付いています。

ワークライフバランスは(日本や他の海外諸国と比べ)保ちやすい環境といえるでしょう。

趣味や家族との時間は日本より充実させやすい環境といえるでしょう。

8. 社会的・個人的ネットワークが仕事に繋がりやすい

現地コミュニティや外国人コミュニティとの交流が盛んで、世界中から集まる人々とのネットワーキングが可能です。

これにより、異文化間の友情や人脈を築くことができます。キャリアだけでなく個人的な成長、副業や転職、起業などビジネスチャンスにも繋がります。

9. 安全性と安定性: 安心の生活環境

ベトナムは安全性が高く、政治的・経済的に安定していることが大きな魅力です。

低い犯罪率と安定した社会状況は、日本と比較しても高いレベルであり、家族や単身者のどちらにとっても安心して生活できる環境が整っています。

特にハノイは政府機関が多いこともあり本当に治安が良く、夜中に女性が一人で歩いていても安心と言われています(とはいえ海外ですので、最低限の注意はしてください)。

10.テレワーク環境の充実:Wifi完備のお洒落なカフェが多い

筆者がよく訪れるハノイ・ホアンキエムのカフェ

カフェ文化が根付いているベトナムではWifi完備のおしゃれカフェがあちこちにあります。

日本ではスタバや上島珈琲店、タリーズ、コメダ、ルノアールなどを利用していた筆者ですが、ベトナムではチェーン店(スタバ、ハイランズコーヒー、THE COFFEE HOUSE等々…)はもちろん、お洒落な個人経営の魅力的なカフェが多くあります。

テレワークや営業仕事が多いビジネスパーソンにとっては有意義なカフェ時間を過ごせるでしょう。

※また、カフェではないですが、ビールを1杯50円程度で安く飲める、ベトナムの大衆酒場「ビアホイ」も日本人には人気です。

11. 子育て環境が良い: 優秀なメイドさんがいて、子どもに優しい社会

ベトナム人は皆、子どもが大好きです。タクシーの車内、やや高級なレストランで子どもが騒いでも冷たい視線を浴びることは全くありません。優しく笑顔で接してくれる大人ばかりで、親として本当に助けられます。

また、日本ではなかなか雇うことのできないベビーシッター(育児だけでなく料理・掃除もしてくれるお手伝いさん≒メイドさん)も安く雇用できるため、共働きでも仕事と育児を無理なく両立することができます。

※【参考】メイドさんの料金相場
・日本人など外国人家庭向けのメイドさん(英語OR日本語が話せる方)…時給9〜12万vnd(約500~600円) *平日フルタイムで雇えば月1500〜2000万vnd程度(約9~12万円程度)
・ローカルのメイドさん(ベトナム語が話せる方)… 住み込みであればフルタイム雇用でも月700万vnd(約4万円)程度

教育環境も悪くありません。日本人学校には親が駐在員として派遣されている家庭のお子さんが多いため、日本の平均レベルよりも総じて高いとはよく聞きます。

小学生未満の幼児でも、子どもの自主性を育むオルタナティブ教育(モンテッソーリ教育やレッジョエミリア教育など)を取り入れている幼稚園なども多く、子どもたちに多文化環境での教育を受けさせることができます。

12. 最低限の医療サービス: 一定レベルかつ手頃な医療

ベトナムでは国際的な医療基準に準拠した病院や日系クリニックも多く、外国人向けの医療サービスも充実しています。日系や外資の施設では医療費は高額ですが、民間医療保険に加入していれば安心です。

腕の良いローカル医師・技術者も増えており、保険適用外でもローカル施設であれば費用は抑えられます。歯のクリーニング(1回1000円程度らしい:現地日本人情報)や矯正も日本より安く済ませられます。

日本で高額な無痛分娩も、ベトナムではデフォルトでサービスに含まれており、追加費用無しで出産入院できます。

現地採用で働く場合は、勤める先が民間医療保険に加入しているかは確認しておきましょう。

13.挑戦したくなる

最後13個目。筆者の主観も入っていますが、ベトナムにいたらベトナムの伸びしろを感じることも多く、何か挑戦したくなります。

一人当たりGDPが過去10年で2倍以上と急成長を遂げているベトナムといえでも、まだまだ日本の9分の1程度。

先進国の日本と比べるとインフラ面だけでなく、サービスが未発達な面が多いです。

ベトナムで生活していると「日本のあのサービスや商品があったら良いな」とか「まだまだ全体の給与水準は上がっていくだろうな」と感じることもしばしば。

ベトナム労働法では副業を禁止できないこともあり、副業や起業をしているベトナム人や現地在住日本人も多く、きっと周りの環境にも刺激を受けるでしょう。

まとめ:ベトナムならではの魅力・メリットは沢山ある|しかし、デメリットは?



以上のように、ベトナムで働く魅力は沢山あります

なかでも、ベトナムの経済成長による恩恵・メリットは、転職や移住を検討するに値する大きな魅力です。 ベトナムの人口は2050年辺りにピークを迎えると予想されており、少なくともあと何十年は成長し続けるでしょう。

一方で、本記事ではベトナムで働くメリット・魅力をお伝えしましたが、デメリット・注意点もあります。

↓ベトナム就職のデメリットや注意点について解説した記事はこちら https://vietscout.jp/article/demerit-point/

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現地在住ライター紹介
この記事を書いた人
ベトスカウト編集部

ベトスカウト事務局スタッフ「田中智大」。2022年より東京のIT企業を退職、ベトナム・ハノイ在住。
2023年6月に有限会社サンクアジア(THANK ASIA CO.,LTD/Công ty TNHH Cảm ơn Châu Á)を設立。自らベトナム現地採用で働いた経験や、複数の転職メディアを運営してきた経験を踏まえ、当メディアを立ち上げる。
ミッションは、"アジア(日越)で挑戦する人の可能性を拡げる" こと。

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