ハノイの空気は世界一汚い!?自分でできる大気汚染対策

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「ハノイの空気って汚いの?」
「空気が悪い日に自分でできる対策は?」

ハノイの空気についてネットの記事を見ると、空気の悪さに不安になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、ハノイの大気汚染の現状とおすすめの対策をご紹介します。

海外生活は、日本と環境も生活も変わるので、体調を崩しやすくなります。さらに大気汚染により咳、痰、鼻水などの呼吸器症状だけでなく気管支炎などを引き起こす可能性も。

対策を知ることで、ご自身の身を守ることにもなります。ぜひ参考にしてください。

ハノイの大気汚染の現状

引用先:筆者撮影(空気が悪い日は遠くの景色が霞む)

ハノイでは、10月〜3月頃までの間、大気汚染が最も深刻になると言われています。2023年12月には、大気汚染の程度を示す大気質指数(Air Quality Index=AQI)が市全体の平均で200となり、世界で最も空気が汚い都市となりました。

この時期は、ハノイ市内全体がスモッグで覆われ、遠くの景色が全く見えないほどになります。

大気汚染の原因と身体への影響

大気汚染の原因としては、10月〜3月にかけて風量も弱く雨量も減るため、PM2.5、窒素酸化物などの汚染物質が大気中に滞留すると考えられています。

汚染物質は、車やバイク、工場からの排ガス等に含まれています。市街地の朝夕の通勤時間帯は特にひどく、世界保健機関が定める汚染物質基準濃度値の数倍に及ぶことも。

大気汚染により、咳、痰、鼻水などの呼吸器症状や、目の痒み、痛み、充血などの眼症状が起こります。PM2.5等の小さな粒子は、肺の奥まで届き、気管支炎や喘息の原因となる可能性も。特に、子供、高齢者、妊婦、心肺疾患を有する人に強く影響します。

自分でできるオススメの大気汚染対策

ハノイの空気について知ると不安になりますが、汚染物質との接触を減らして健康的に楽しく過ごしたいですよね。ここからは、自分でできる大気汚染対策をいくつか挙げていきます。

対策① マスク着用は必須

新型コロナウィルスが収束した現在でも、ハノイでは大気汚染対策のためマスクの着用は必須です。特に空気が悪い日は、N95マスクなどの細かな粒子も遮断するマスクを隙間なく着用することをおすすめします。

対策② リアルタイムに大気汚染の状況について知る

「Air Visual」は大気汚染と気象データをリアルタイムに予報するアプリ。ハノイ在住者にとってはダウンロード必須のアプリです。

分かりやすいビジュアルで、一瞬で大気汚染の状況について判断ができ、外出するかどうかの判断をする時にも役立つアイテムです。

対策③ 移動はタクシーを利用する


空気が悪い日や、体調が優れないときは、バイクではなくタクシーで移動しましょう。

バイクタクシーはタクシーよりも料金が安く、小回りがきくので日本人の間でもポピュラーな移動手段です。ただ、道路に舞う粉塵や排気ガスをそのまま吸う可能性がありますどうしても移動しないといけない場合はタクシーを選択することを心がけましょう。

対策④ 室内では空気清浄機を利用する

引用先:筆者撮影(筆者はSHARPの空気清浄機を使用しています)

少しでも汚染物質との接触を減らすために、室内では空気清浄機を利用しましょうベトナムでもSHARPなど日本のメーカーの空気清浄機を購入できます。また空気清浄機に使うフィルターの替えも通販で気軽に購入可能なので安心して使えます。

日本への帰国が決まった方から安く購入できる場合もあるので、お得に購入したい方は日本人のコミュニティ内で声をかけてみるのもよいでしょう。

対策⑤ 観葉植物を置いてみる

引用先:ベトスカウト編集部撮影

観葉植物は、いわば電気を使わず空気清浄機の役割をしてくれるので大気汚染対策としてもオススメです。太陽の光を浴びられる場所に置くと、光合成により空気を浄化してくれます。また、お部屋の雰囲気も爽やかに変えてくれるので一石二鳥です。

対策⑥ 洗濯物の外干しは避ける

洗濯物に汚染物質が付着することがあります。空気が悪い日は、外干しを避け、室内に干すか乾燥機を利用しましょう

筆者は乾燥機のない物件に住んだことがありますが、空気がきれいな日でも湿度が高く、3日経っても洗濯物が乾かない……なんてことがありました。大気汚染対策だけでなく洗濯物を早く乾かすためにも、部屋を選ぶときには、乾燥機が備え付けられている物件を選ぶことをおすすめします。

対策⑦ 室内で楽しめることを探す

引用先:筆者撮影(室内で思いっきり遊べるキッズカフェ)

空気が悪い日は、屋外での予定をキャンセルし室内で過ごしましょう汚染物質との接触を減らすためにも窓を閉めておくことも忘れずに。

ただ、家に閉じこもってばかりだとストレスが溜まっていきますよね。そんなときは、屋内で楽しめることを探すのもよいでしょう。おすすめの過ごし方は以下です。

1.カフェ巡り

印象としては日本のコンビニより多いのではないか……と思うくらい、チェーン店から個人経営のお店までさまざまなカフェがあります。ほとんどのお店でWi-Fiが使えて、人気店でない限り、満席で座れないことはありません。自分が落ち着くカフェを見つけてゆっくり過ごしましょう。

2.スパやマッサージ

日本よりも料金が安いので気軽に行けます。お店によっては技術や清潔面で満足できないところもあるので、気になる方は日本人の口コミを見てお気に入りの場所を探してみましょう。

3.キッズカフェやプレイグラウンド

もしお子さんがいる場合は、有料の室内の遊び場もおすすめ。遊び場にカフェやレストランが併設されているので、食事やお茶をしながら家族で楽しめます。ハノイ市内には大小さまざまなキッズカフェやプレイグラウンドがあります。お子さんと一緒にいろんな場所に出かけて、お気に入りの場所を探してみましょう。

汚染物質との接触を減らすためにも、移動はバイクではなくタクシーを利用してくださいね。

対策⑧ 鼻うがいをする

筆者がベトナムの薬局で購入した鼻うがい用の専用キット

外出から帰った後は、手洗いはもちろんのこと、鼻を洗うことも有効です鼻を洗う方法として簡単なのは生理食塩水などの洗浄液を使った「鼻うがい」です。「鼻うがい」は、花粉やPM2.5 などによるアレルギー疾患、慢性鼻炎、副鼻腔炎等の治療の一つとして、有効とされています。

ハノイ市内の医療機関を受診すると、鼻うがい用生理食塩水を処方してくれました。また薬局でも鼻うがい用の専用キットを購入できます。

「鼻うがい」と聞くと少し怖い印象もありますよね。真水でやるわけではなく人間の体液と同じ浸透圧である生理食塩水などの洗浄液を使用すれば、刺激や痛みを感じることは少ないです。

鼻うがいを行う場合は、かかりつけの医師に正しいやり方を確認してから行うようにしましょう。

対策⑨ 医師に相談する

咳や鼻水が止まらない、息苦しいなど症状が改善しないときは、早めに医師に相談をしましょう。

ハノイ市内にはローカルや日系、外資系などさまざまな病院があります。もし診察を受けて違和感があったり、症状が改善しない場合は、他の病院を受診してセカンドオピニオンを貰うのも良いでしょう

また薬は日本で処方されるものと異なりますので、ご自身の身体に合わない場合はすぐに医師に相談することをおすすめします。

病院によっては日本人の医師が常駐しているところもあります。医師や病院により処方される薬や治療方法はさまざまですので、信頼できる医師を見つけることが大切です。

セルフメンテナンスでハノイ生活を楽しもう

ここまで、在住者目線でハノイの大気汚染対策についてお伝えしました。

ハノイは世界の中でもトップクラスに大気汚染が深刻な国です。健康被害を生じる可能性もあることから、自分自身で身を守ることが大切です。

せっかくの海外生活ですから、健康に気をつかいながら楽しく過ごしたいですね。

この記事が皆さんのお役に立ちましたら幸いです。

現地在住ライター紹介
この記事を書いた人

ベトナム在住の「Araya」と「Reiko」の共同執筆。2022年よりベトナム在住中。内1年間をホーチミン、現在はハノイで生活中。食べ活、コーヒー、お風呂をこよなく好む。主にベトナムの暮らしに関する情報をお届けします!

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