ベトナムをはじめ、東南アジアを訪ねる際、日本人が気になるポイントの一つに「蚊」があるでしょう。
熱帯・亜熱帯の地域にはたくさんの蚊が生息し、その蚊を媒介した病気の流行も心配ですよね。
実際にここ数年、日本でも海外から持ち込まれた「デング熱」の流行がニュースになり、世間を騒がせていました。
デング熱と聞くと、「死に至る病」という恐ろしいイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
ハノイに数年在住している私ですが、実際のところ、毎年身近な人の中でデング熱を発症する人がいるのは事実です。
しかし、重症化するケースは今のところ身近では聞いたことがありません。
日本から見ると怖い病気ですが、本記事ではベトナム在住の筆者より、本当のところはどうなのか、蚊に刺されないための対策と一緒に情報をお届けします。
ベトナムの蚊ってどんな感じ?
ベトナムは蚊の好きな環境が揃う
蚊は25℃〜30℃の気温で、水溜りや草木の多い環境を好みます。
ベトナムは、ハノイでは12~2月の寒い季節を除いて1年のほとんどがこの気温に当てはまります。
またホーチミンでは、年間を通して、これくらいの気温の日がほとんどです。
ベトナムでは日中35℃を超える日も多く、そうなると蚊の動きは鈍ると言われています。
しかし、夕方の気温が少し下がってきた頃に、蚊の動きが活発になるので注意が必要です。
また、ベトナムには池や水溜り、草木が多くあります。
筆者の住むハノイの街にも、湖や池がそこかしこに広がっています。
これらの蚊が好む環境が揃っているため、日本に比べて蚊の数は圧倒的に多いと言われています。
ベトナムの蚊の種類は日本の蚊よりも強い?
ヒトにデング熱を媒介する蚊は、ネッタイシマカ、ヒトスジシマカが主な種類だと言われています。
筆者もベトナムに来て感じるのですが、ベトナムの蚊は強い!
刺されるとものすごく痒くなり、時には大きく腫れる時もあります。
これはやはり、日本人にはベトナムの蚊への耐性がないことが理由として大きいようです。
ベトナムでは昔から蚊に対して強力な薬剤を使用してきたことから、薬剤に対する耐性を持つ蚊が多いことが研究でわかっています。
日本から持ち込んだ虫除けスプレーや殺虫剤が効かない!なんてこともしばしば。
日本人からすると、このような理由があるため、ベトナムの蚊を強いと感じるのです。
デング熱は怖い病気?
デング熱とは、蚊に刺されることにより感染する病気です。
急激な発熱から発症することが多く、その他発疹、頭痛、骨関節痛、嘔気・嘔吐などの症状が見られます。
通常は発症後2~7日で解熱し、発疹が解熱時期に出現してきます。
まれに重症化するケースもあり、早期に適切な治療が行われなければ死に至ることがあります。
デング熱は初めてかかった時が一番症状が軽く、2回目以降の感染では症状が重くなるリスクが高いと言われています。
デング熱かも?のサイン
- ●東南アジア、南アジア、中南米、カリブ海諸国などで蚊に刺された
- ●蚊に刺された後に突然高熱(38℃以上)が出た
- ●眼窩痛(目の奥の痛み)、顔面紅潮、結膜充血が見られる
- ●全身の筋肉痛、骨関節痛、全身倦怠感がある
このような経験や症状がある場合には、デング熱を疑います。
ベトナムで蚊に刺されて発熱し、48時間解熱しない場合には、早期に病院に行って受診することがおすすめです。
ベトナムでデング熱が流行する時期
筆者はハノイに住んで数年ですが、寒い季節(12月~2月)を除いては、年間を通してデング熱になったという人の話を友人づてや知り合いに聞くことがあります。
ベトナムでは年間を通してデング熱の患者が発生していますが、その中でも特に流行するのは雨季の気温が上がる時期だと言われています。(特に多いのは6~11月)
日本人は「蚊」と聞くと、ついつい夏場をイメージしてしまいますが、ベトナムに渡航する際には、どの季節であっても蚊に刺されないように気をつけることが大切です。
デング熱は過度に怖がる必要はない
デング熱は日本で発生するとニュースになる程のインパクトがありますが、ベトナムでは日常的に発生する病気です。
それくらい、ベトナムでは「よくある病気」なのです。
もちろん、蚊に一度も刺されないことが一番良い対策ですが、そううまくはいかないものです。
ベトナムには本当に年中、あちこちにたくさんの蚊がいます。
しかし、全ての蚊がデング熱ウイルスを持っているわけではありません。
また、デング熱のウイルス感染後の発症率は数10%、そのうち重症化する人は数%、さらに重症化した人の中で死に至る人は数%と言われています。
実はインフルエンザと比べても致死率が低い病気なのです。
これらの理由から、デング熱は過度に怖がる必要のない病気だということがわかります。
以下のポイントを押さえてしっかり対策しましょう!
ベトナムで手に入る蚊の対策グッズ
デング熱を発症しないために大切なのは、「蚊になるべく刺されないこと」です。
蚊に刺されないためには、着用する衣服への対策と蚊よけ(虫よけ)対策が有効です。
どんな服が蚊に刺されない?
蚊は色を判別することができず、全てが白黒で見えています。
そのため、黒や濃い色の服に寄ってくるという習性があります。
蚊を寄せ付けないためには、白や黄色などの明るくて薄い色の服を着るのが有効です。
また、長袖や長ズボンで肌の露出を少なくすることも大切なポイントです。
ベトナムで手に入る蚊よけアイテム
蚊に刺されないためには、活用できるアイテムが日本にもたくさんありますよね!
実は同じようなものがベトナムにも販売されているので、写真と合わせてご紹介します。
日系スーパーなどでは、日本製品も販売されているのですが、値段が高価で、効き目もベトナム製品に比べて弱い場合があります。
現地の蚊には現地のアイテムを使用するのがおすすめです!
(肌に触れるものや小さいお子様向けのものは日本製が安心という方は日本製を買いましょう)
虫よけスプレー
ベトナムで最もポピュラーな虫よけスプレーがこの「Remos」のシリーズです。
ロート製薬の製品なので、安心して使用できます。
価格も手頃なものが多く、スーパーやコンビニなど、あらゆる場所で手に入るのがいいところ。
通常製品は4歳以上から使用可能ですが、生後6ヶ月以上の赤ちゃんから使用できるピンクの蓋のタイプや、クリームのタイプもあります。
蚊取り線香
ベトナムフマキラー社から販売されている蚊取り線香は価格も安くて、お手頃!
使いたい時に室内・室外問わずに気軽に使えるのが魅力。
一番定番のジャスミンの香りの緑のものの他に、煙の少ないタイプや長持ちするタイプなども販売されています。
フマキラーだけではなく、アメリカのJC johnsonの蚊取り線香も見つけました!
押すだけベープ
ワンプッシュで蚊が退治できる、押すだけベープは日本でも人気商品の一つです。
一度使用すると効果は12時間持続します。
おうちに一つあると、寝る前に部屋にワンプッシュするなどして蚊よけ対策が簡単にできますね。
ベープマット・アースノーマット(電気蚊よけ)
フマキラー社のコンセントに差して使うベープマットがベトナムでも購入できます。
煙の出ないタイプで、電源をつけたり切ったりして使用OK!
45日間、持続して使うことができます。
以下のような付け替え用リキッドの販売もされていました。
アース社の代表的な製品、アースノーマットも見つけてしまいました!
蚊取りラケット
日本では馴染みのないこのラケットですが、ベトナムではスーパーや生活用品店などで販売されているのを、比較的よく見かけます。
電圧で蚊やハエを退治できるアイテム。電池式なのも気軽でいいですね。
殺虫剤が使えない時やたくさんの虫を一気に退治したい時におすすめです。
殺虫剤
虫の殺虫剤もさまざまなものが販売されていますが、フマキラーベトナム社の販売しているタイプが、日本人にとっては馴染みがあって使用しやすいですね。
無臭で使用しやすく、蚊だけではなく、アリやハエ、ゴキブリなどにも効果があります。
いざという時のために常備しておきたいアイテムです。
日本のアース社やアメリカのJC johnsonなどの殺虫剤も販売されていました!
蚊帳
蚊帳を使えば、殺虫剤など使用せずとも蚊を避けることができます。
科学的な薬剤などを一切使用しないため、アレルギーが心配な方や小さな赤ちゃんでも安心して使用できます。
蚊だけではなく、ムカデやその他の害虫を防ぐことができるのも大きなメリットの一つです。
ベトナムでもさまざまな種類が販売されています。

引用元:通販サイトLAZADA

引用元:通販サイトLAZADA
まとめ
ベトナムでは、年中蚊に刺されるかもしれないという危機感を持って過ごすようにしましょう。
蚊に刺されることで罹患するデング熱は、重症化すると危険ですが、早期に病院に受診することで重症化を防ぐことができます。
デング熱の致死率はインフルエンザよりも低いので、過度に怖がる必要はありません。
デング熱に罹らないために最も大切なのは、「蚊になるべく刺されないようにすること」です。
そのためには、衣服の色や長さを工夫してみたり、蚊よけアイテムを使用すると効果的です。
蚊よけアイテムはベトナムのスーパー、日用品店、ホームセンターで簡単に購入することができます。
筆者もそうですが、ベトナムで蚊に刺された時にはやはりドキッとしてしまうものです。
小さい子供がいたり、持病のある方などは特に恐怖を感じますよね。
実際のところ、蚊に刺されても問題ないことがほとんどですが、万が一に備えてできるだけの対策はしておきたいものです。
今回の内容が、ベトナムの蚊に不安を感じる方々にとって、少しでも頼れる内容になっていましたら嬉しく思います。